眼科医に至急行くべき場合と、定期健診について。
眼の病気が疑われる症状を自覚したとき、眼科にいつ、どのタイミングでいくべきかという問題があります。
幸いにして眼病の場合、発病後ただちに診察、治療を受けないと手遅れになってしまうということは、通常はそう多くありません。
一刻を争う急病というケースが、他の病気に比べて数が少ない、とはいえそうです。
むろん、だからと言って放置しておいてよいというわけでは決してなく、できるだけ早い段階で、専門眼科医の診断及び治療を受けるのが最善であることは、言うまでもないことです。
一刻を争うケースというのは、眼の外傷、急性緑内障、網膜動脈閉塞症の三つであるといわれています。
目の中に何か入った、目に何かが刺さった、子供のおもちゃのエアガンが角膜に当たった、等の眼の外傷は、これは放置すると重症になるケースもあることから、当然に早急な治療が必要になります。
また、急性緑内障については、目の痛みのほかに頭痛、吐き気も伴うものですが、放置すると視神経がやられ、視力・視野障害が起き、手当てが遅れた場合には、最悪失明をもたらす恐れもあります。
(急性緑内障については、視力回復のための方法(3)〔手術による方法:緑内障の場合〕。をご覧ください。)
三つめは網膜動脈閉塞症で、これは網膜に血液を送っている動脈が詰まり、網膜の細胞への血流が途絶えてしまう病気です。
血流が途絶えると、その箇所から先の網膜細胞は死んでしまうため、光を感知できなくなり視覚が失われます。発症するまでの自覚症状も少なく、視力低下・視野欠損が突然に起きます。
そして、網膜の神経細胞が血流の途絶えた状態に耐えられる時間は、長くても1時間ほどとされていることから、この時間内に動脈が再び疎通しなければ、その後で血流が戻っても手遅れとなってしまいますので、治療自体がきわめて緊急を要するわけです。
緊急性という観点からは、上記の三つのケースとなります。
それ以外にも、眼の病気の前兆として、以下のような点に思い当たる節があった場合には、できるだけ早急に専門眼科医の診察を受けるようにするべきです。
・目がかすむ。ぼやけて見える
・片方・両方の目が痛い
・目の充血が治らない
・文字や標識が読みにくい
・直線が真っ直ぐに見えない
・すぐ脇にある物が見えず、視野の狭さを感じる
・目に圧迫感がある
・黒点や赤い点が見える
また、とりわけ一定の年齢に達した後は、定期検診を受けることも大切です。
四十歳以上の30~40人に一人の割合で、緑内障の患者がいるといわれています。糖尿病がある場合は、白内障や緑内障にかかる確率も大きく増加します。
また、網膜症の診断と治療においては、糖尿病に詳しい専門眼科医の判断を仰ぐことが必要となります。
ついおっくうになりがちな面もあるとは思いますが、定期健診による早期発見により、その後大事にいたらず済むケースも数多くあります。
二つしかない眼の健康のために、三十歳を過ぎたら病歴の有無を問わず、少なくとも年に一度は定期健診を受け、眼科医に瞳孔を拡大して眼底を診てもらうようにすることをおすすめします。
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