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糖尿病性網膜症~早期対応が重要


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糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)は、糖尿病による高血糖状態によって血管が弱くなり、眼球内で出血を起こす病気であり、放置した場合には、最終的に失明に至ります。

全国で500万人いるとされる糖尿病患者の進行症状の一つとして現れるもので、現在、中途失明の原因のおよそ2割を占め、順位としても緑内障に次ぐ第2位ともなっている、恐ろしい病気です。

糖尿病患者の約5割の方が、この症状を発症するとも言われます(なお糖尿病の症状と全体像については「糖尿病 3分で知る症状と全体像~治療・食事・予防」をご参照下さい)。

初期段階でははっきりとした自覚症状がなくまた視力も保たれることから、早期発見が困難になったり、またあまりにも長い年月を要する糖尿病の治療に患者が嫌気がさしてしまい自ら治療を中断してしまうことが珍しくないため、それらが高い失明率の原因となっていると言われます。

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糖尿病網膜症は、眼底に小さな出血の「点状出血」や境界がくっきりとした白斑が認められる「硬性白斑」などの症状を呈する、「単純網膜症」として最初現れます。

糖尿病発症から単純網膜症が発現するまでに、5~10年位はかかるとされています。

単純網膜症から、細小血管が拡張したり詰まったりする「網膜内細小血管異常」という典型的な症状を呈する「前増殖網膜症」へと2~3年程度で症状が進行、その後1~2年で「増殖網膜症」へ進行するとされます。

「新生血管」の出現が認められ、これが生じた時点で「増殖網膜症」の症状であることが確認されることになります。

「新生血管」とは、いわば眼球内で血液がうまく行き届かなくなり栄養や酸素が届かなくなってくることから出来るものですが、とてももろくて破れやすいため、血圧の上昇などにより容易に「硝子体出血」を生じます。

硝子体出血により、飛蚊症「視野障害」などの症状を呈します。このような状態が進行し、網膜に充分な光が届かなくなったり、あるいは緑内障などさらに別の症状を引き起こした場合は、最終的には失明することになります。


増殖網膜症の段階における治療法としては、新生血管をレーザー治療により抑制したり、増殖組織を取り除くための「硝子体切除」などの手術を行うことになります。

しかしながら、糖尿病患者の発症率が極めて高い病気であること、また初期段階では自覚症状がほとんど無い病気であることからも、糖尿病の診断を受けた段階で早期に専門眼科医の検査を受けることが、大変に重要です。


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