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加齢黄斑変性(AMD)~高齢者特有の眼の疾患


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加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい AMD)とは、高齢者によく見られる、視野の中心部が阻害される病気です。

良好な視力を得るためには、網膜の中心にある黄斑(おうはん)が正常に働く必要があるのですが、この部分の変化(変性)によって視野に障害を生じる病気です。

現在、日本ではこの病気が増加傾向にあるとされていますが、正確な発症数の状況などはわかっておりません。

国内の累計患者数は40万人を超えるとの推計もあります。米国では、この加齢黄斑変性(AMD)が中途失明の原因の第1位となっています。

発病のリスクは、50歳以上の高齢者においてとりわけ大きいといわれています。

加齢にともなって起きる病気ですので、高齢者に多いことに加えて、以下に述べる「滲出(しんしゅつ)型」は男性に多く、男性は女性の約3倍の頻度で発症がみられます。


その他、喫煙者や家族に加齢黄斑変性の病歴のある方、血中コレステロールの高い方も、発症のリスクは高くなるとされています。

(なおコレステロールと血中濃度については「コレステロールを下げる 3分レッスン」をご参照ください。)

加齢黄斑変性はいまだ原因の特定がなされていませんが、ある種の老化現象と考えられています。また遺伝的な要因が背景にあることも、最近の研究でわかっています。


加齢黄斑変性は、「滲出(しんしゅつ)型」「萎縮型」に分けられます。

「滲出型」とは、網膜の下部から血管が伸びて網膜が腫れたり、出血して黄斑(おうはん)を壊してしまうものです。

症例として多いのはこの進行の速い「滲出型」であり、特に50歳以上の男性に多くみられる症状であることがわかっています。


また、黄斑部が縮む「萎縮型」は、徐々に組織が痛んで死ぬことにより、長い間かかって視力が低下していきます。これは老化現象で治療法がなく、視力も急には落ちることはありません。

参考サイト:難病情報センター 加齢黄斑変性


この病気は網膜の中心にある黄斑部が老化に伴って変性し、視界がぼやけたり、ゆがんで見えたり、暗くなったり欠けたりします。視野の中心に発生する波状の線や盲点も、症状の一つです。

病気が黄斑部近辺に限定されているならば、通常は見えない部分は中心部だけですが、大きな網膜剥離や出血が続いた場合は、さらに広い範囲で見えにくくなります。

治療法は、進行の度合いや症状によりいくつかに分かれますが、萎縮型の加齢黄斑変性(AMD)は老化に伴うものであり進行が非常にゆっくりしているため、特別な治療は行われません。

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残念ながら、特に萎縮型において、決定的な治療法はまだ見つかっていませんが、現在、第一次的に選択される治療方法として、進行を抑えるためにレーザーを使用する「光線力学的療法」があります。

これは、滲出型の加齢黄斑変性が、網膜にむかって新たな病的な血管(「新生血管」という)が発育し、網膜にゆがみが生じることにより起きることから、その破壊を熱を伴わないレーザーの照射によって行うものです。


加えて「新生血管の発育を抑える治療薬」がいくつか国内で認可されており、これらを使った薬物治療が行われています。

2008年発売の「マクジェン」、2009年発売の「ルセンティス」は、共に眼球の硝子体に直接注射して新生血管の発生・成長を食い止める新薬で、視力の維持・改善も期待できるとして注目されています。

ただし始まって間もないため今後の検証が必要な治療であること、保険適用があるものの治療が高額なこと(1ヶ月程度しか効果が持続しない注射を毎月継続するのが望ましいのですが、この注射を一本打つだけで、約13~17万円[保険適用前]かかります)、副作用の可能性も残ることなど、解決すべき課題も多くあります。


いずれにせよこのAMDは早い段階で専門医の診察を受けることがもっとも重要ですが、万一加齢黄斑変性(AMD)によって視野の中心部を失った場合でも、視力の低い周辺視野をあきらめずに活用する練習をすることで、困難を伴いながらも文字を拡大して読むことができるようになっているケースも現実にはありますので、簡単にはあきらめないことが肝要です。


AMDの予防として、発症を完全に抑えることはできないものの、ビタミンA・C・E、βカロチン、亜鉛等を含んだマルチサプリメントを服用することで、発症が少なくなることが分かっています。

特に片眼にAMDを発症した場合に、予防的な内服が勧められています。眼科では最適なサプリメントをいくつか推奨しているので、尋ねてみるとよいでしょう。

またこれまでの研究で、喫煙は加齢黄斑変性の発症率を高めることがわかっていることから、「禁煙」が求められます。

なお海外の研究事例ではありますが、「定期的な運動により、加齢黄斑変性(AMD)のリスクが最高で70%低下する可能性がある」という研究報告がなされているようです。


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