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斜視~後天性斜視は大人の症例が増加


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斜視とは、物を見るときに片目はちゃんと目標を見ていても、もう片方の目が違うほうを見てしまい、同じ目標物に対しての視線が定まらない状態を指します。

斜視は俗に、「やぶにらみ」とも「寄り目」とも言われます。子供に多い病気とみられがちですが、最近ではPC作業やスマホなどで目を酷使する大人にも、斜視の症例が増えていると言われます。

斜視は軽度の場合は治療は不要とされますが、重い場合には二重に見える「複視」や、眼のひどい疲れや肩こり、あるいは車の運転が難しくなるなど日常生活に差し障りがあるほどの症状がでるため、治療が必要になります。

このように、斜視には「先天的」なものと「後天的」なものがあります。

先天的斜視の原因は、遺伝によるものが少なくないといわれますが、詳しくはわかっていません。子供のおよそ2%が、斜視を発症すると言われています。

ちなみに赤ん坊のときは、片方の目が内側によって斜視のように見える状態の時期がありますが、これは成長途上で鼻の根もとが低く広いことでそのように見えるだけで斜視ではない場合も多いものです(「偽斜視」と呼ばれます)。


一般には成長するにつれて目立たなくなってくることがほとんどで、治療の必要もありませんが、ただし「乳児内斜視」として治療や手術が必要になってくるケースもやはりあります。

いずれにせよ検査をしてみないと程度の判断ができないこともあり、生後3ヶ月頃からは、斜視の有無についての検査を定期的に受けるべきでしょう。

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後天的な斜視の原因としては、脳や眼、あるいは神経の病気やけがによって起きる眼を動かす筋肉の異常、あるいは片眼の視力異常遠視などがあります。


眼の位置からの分類では、片目が正面をみているときに、もう片方の眼が内側(鼻の側)によるのが「内斜視」、外側(耳の側)に向いてしまうのが「外斜視」、上側に向くのが「上斜視」、下側に向くのが「下斜視」となります。

状態からの分類では、常に斜視の状態となっている「恒常性斜視」と、ときどき斜視の状態となる「間歇性斜視」があります。


斜視の治療は、基本的には屈折矯正あるいは「手術」になります。「屈折矯正」では多くの場合、遠視が原因の斜視のときに遠視用の眼鏡をかけてその矯正をはかります。

「手術」の場合は、眼を上下左右に動かす筋肉を強めたり弱めたり、あるいは位置をずらしたりして、そのバランスを回復することを目的とした手術を行います。ちなみに、手術は健康保険の適用があります。

ただし手術をしても、両眼でみたものを脳のなかで一つの像としてまとめるための「両眼視機能」が回復する場合と、しない場合があります。

もともとの斜視の発生原因や状態によっては、どうしても両眼視機能を得るのが難しい場合もあるということです。


しかしそのような場合であっても、手術によって眼の位置がよくなったり、手術前よりも状態が大きく改善することは期待できるので、まずは専門医に相談してみることが第一歩となります。


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