ドライアイ~PC・コンタクト・エアコンが3大要因
ドライアイは、涙の量が減ったりその成分が変わってしまうことにより、目の表面が乾き、ひいては角膜や結膜に様々な障害をもたらすものです。
症状が軽い人から、涙に質的異常が起きている人、「シェーグレン症候群」とよばれる非常に重症の人も含めて、最近はすべて、総称的にドライアイと呼ばれています。
左右の目で症状差はもちろんあるものの、通常は両眼性の疾患です。
最近の日本で爆発的に患者が増加している疾患であり、潜在患者は800万人はいるといわれています。
また、オフィスワーカーの3割以上はドライアイの症状にあるとも言われています。
ドライアイを助長する3大要因として、コンタクトレンズ・エアコン・パソコン作業があげられています。
具体的な症状としては、疲れ目・目の充血・目のゴロゴロ感・目の乾きなどがあげられます。
症状が深刻化した場合には、角膜や結膜の混濁による著しい視力低下や眼の痛みなどの眼疾患を引き起こす可能性があります。
コンタクトレンズの着用により涙がレンズに吸収されたり、涙が蒸発しやすくなるなどして、ドライアイになりやすくなります。涙の分泌量も少なくなるため、眼に傷がついたときの回復力や、細菌等の感染防止力も弱くなります。
涙の分泌量が十分であっても、エアコンによって部屋が乾燥していたり、パソコンのモニターを長時間見つめることでまばたきの回数が減ってくると、ドライアイになりやすいといわれます。
年齢を重ねると、涙腺の機能が低下することから、涙の分泌量が減ったり、また結膜のたるみによって、涙の排出が悪くなってきます。
このため涙は少しずつ減ってはくるのですが、ドライアイは涙の分泌量だけではなく涙の質のバランスも関係していることから、歳をとってくるとすべからくドライアイになる、ということではありません。
(ドライアイ・疲れ目に対する温熱効果と、涙の果たす役割。ご参照)
年齢を重ねることによりかかりがちな病気に付随する一症状として、ドライアイが引き起こされることがある、と考えておくとよいでしょう。
たとえば、糖尿病患者において角膜表面の細胞が弱くなり、眼に傷がついたりするなかで、ドライアイの症状を併発することがあります。
治療としては、初期段階では眼に水分を補給したり、炎症を抑えたりするため専門眼科医による適切な点眼薬の処方を受けることとなります。
症状が軽い場合は、蒸しタオルを目の上に乗せて温めるのも効果があります。一方で重症の場合には、涙の排水口となる涙点を、小さなシリコーンのプラグや手術でふさぐ方法などもあります。
当然ながらドライアイの症状を強く感じる時には、コンタクトレンズの着用は控えるべきでしょう。
なお目が乾くからといって市販の点眼薬を使いすぎると、含まれている防腐剤により、角膜の表面がさらに傷んでしまう恐れがあります。
目の乾きなどドライアイ特有の症状をひんぱんに強く感じるときには、念のために専門眼科医の診察を一度受けてみるのがよいでしょう。
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